放置厳禁】乳がんが急増している「意外すぎる理由」とは。リスクとなる行動・なりやすい人の特徴とは?乳がんを予防するにはどうしたらいい?医師が完全解説
乳がんは、近年女性の間で急増しているがんの一つです。その原因は遺伝だけではなく、私たちの生活習慣や環境が大きく影響しています。乳がんのリスクとなる行動や、なりやすい人の特徴を知り、適切な対策を取ることで、乳がんを予防することが可能です。この記事では、乳がんが増加している意外な理由や、リスクを避けるための方法について詳しく解説します。
1. 乳がんが急増している意外な理由
乳がんの発生率が上昇している背景には、生活習慣や社会の変化が関係しています。特に以下の要因が大きな影響を与えています。
a. 晩婚化・出産年齢の高齢化
近年、晩婚化や出産年齢の高齢化が進んでいますが、これが乳がんのリスクを増加させる要因の一つです。女性ホルモンの一つであるエストロゲンが長期間にわたって高い状態が続くことが、乳がん発症リスクを高めるとされています。妊娠や授乳はエストロゲンの分泌を一時的に抑えるため、これらが遅れると乳がんのリスクが増える可能性があります。
b. 肥満や不健康な食生活
肥満も乳がんのリスク要因の一つです。特に閉経後の女性は、脂肪細胞がエストロゲンを生成するため、肥満がエストロゲン濃度を高め、乳がんの発症リスクを増加させます。また、ジャンクフードや高脂肪食、糖質過多の食事は肥満の原因となり、乳がんリスクを引き上げます。
c. 運動不足
運動不足も乳がんのリスクを高める要因です。適度な運動はエストロゲンのレベルを抑える働きがあるとされており、運動習慣のない女性は乳がんのリスクが高くなります。
d. ホルモン療法の使用
更年期障害の治療で使用されるホルモン補充療法(HRT)は、長期間使用することで乳がんのリスクを増加させることが研究で示されています。特にエストロゲンとプロゲステロンを併用するホルモン療法は注意が必要です。
2. 乳がんになりやすい人の特徴
乳がんになりやすい人には、いくつかの共通した特徴やリスク要因があります。以下の点に該当する場合は、特に注意が必要です。
a. 遺伝的要因
乳がんには遺伝的要因が関係している場合があります。母親や姉妹、祖母に乳がん患者がいる場合、その家系の女性は乳がんリスクが高まります。BRCA1やBRCA2といった特定の遺伝子変異がある場合、乳がんの発症リスクが特に高いことが知られています。
b. 高齢
乳がんの発症リスクは、年齢が高くなるにつれて増加します。特に50歳以上の女性は、乳がんを発症するリスクが高くなるため、定期的な検診が重要です。
c. 初経年齢が早い、または閉経年齢が遅い
初潮の年齢が早かったり、閉経が遅かったりすると、エストロゲンにさらされる期間が長くなるため、乳がんのリスクが増えるとされています。
d. 出産経験がない、または出産年齢が遅い
初産が30歳以上であったり、出産経験がない女性は、乳がんのリスクが高くなることが研究で示されています。
e. 長期間のホルモン療法の使用
更年期障害の治療などで長期間ホルモン療法を使用している女性は、乳がんリスクが増加します。
3. 乳がんを予防するためには?
乳がんを完全に防ぐ方法はありませんが、リスクを減らすために日常生活でできる予防策はいくつかあります。以下は、乳がん予防に役立つ具体的な方法です。
a. 定期的な検診を受ける
乳がんの早期発見が命を救うカギとなります。40歳以上の女性は、年に1回のマンモグラフィー検査を受けることが推奨されています。また、20歳以上の女性も月に一度、自己検診を行う習慣をつけましょう。自分の胸の状態を把握しておくことで、異常を早期に発見できる可能性が高まります。
b. 健康的な食事を心がける
バランスの取れた食事は、乳がん予防に重要です。特に、野菜や果物、魚、全粒穀物を中心とした食事が推奨されます。脂肪分の多い食品や加工食品、糖分の摂取を控え、健康的な体重を維持することが大切です。
c. 定期的な運動
運動は乳がん予防に有効です。ウォーキングやジョギング、ヨガなどの軽い運動を日常生活に取り入れ、少なくとも週に150分以上の運動を行うことが推奨されています。運動はエストロゲンレベルを低下させ、乳がんリスクを減らす効果があります。
d.
アルコールは、乳がんリスクを高める要因とされています。できるだけアルコール摂取を控え、摂取する場合も1日1杯までに抑えることが推奨されています。
e. タバコをやめる
タバコを吸うことは、乳がんをはじめとする多くのがんのリスクを高めます。禁煙をすることで、乳がん予防に加え、全体的な健康リスクを低減することができます。
f. ホルモン療法の使用を見直す
ホルモン療法を受けている場合は、医師と相談して使用期間を最小限に抑えることを検討しましょう。ホルモン療法は乳がんのリスクを高めることがあるため、必要な期間だけに限定し、リスクと利益を天秤にかけて判断することが大切です。
まとめ
乳がんの発症は、生活習慣や遺伝的要因が大きく関与しています。肥満や運動不足、晩婚化などの生活の変化が乳がんリスクを増加させている一方、日々の生活で意識的にリスクを減らすことが可能です。定期的な検診や健康的な生活習慣を取り入れることで、乳がんのリスクを減少させ、早期発見による治療成功率を高めることができます。